ターボマッチャーの紹介(6)

大容量化された最近のバッテリーセルを20Aで放電すると放電時間は640秒を超えます。ターボマッチャー(1)でも紹介したのですがターボマッチャーは630秒以上のデータを正確に保存できません。30Aや35Aで放電すれば630秒を超えることが無いのでこの問題は発生しません。おそらくデータを蓄積するメモリー容量の制限だと思うのですがCE社の見解を聞くことができましたのでここに紹介します。

o 放電時間が630秒を超えると10秒毎に記録される電圧グラフは次のようになってしまいます。下図はGP3700セルを20Aで放電したときのデータです。

放電の最終的な結果(平均電圧や内部抵抗など)は正常に保存できるのでマッチド作業には影響が無いのかもしれません。しかしせっかくの電圧データが使えないというのは何だか勿体ない気がします。

そこでCE社にこの状況を回避する方法がないか問い合わせみました。以下はCE社からの回答を箇条書きしたものです。

1.10秒毎に電圧データはメモリに蓄積される
2.このメモリーは1セルあたり63ヶ分確保される
3.63を超えるデータがある場合は初めのデータを上書きする仕様
4.ターボマッチャー発売当時は大容量バッテリーセルが存在しなかった
5.メモリー容量を増やせば問題は回避できそう
6.問題回避にはソフトウェアの書き換えも必要
7.ただしこの問題を指摘しているユーザが他にいないので望まれていないのでは?
8.従って現時点ではこの問題のためにハードウェア・ソフトウェアの修正はおこなわない

という回答でした。他にこの問題を指摘しているユーザがいないというのが意外でした。今後ターボマッチャーのモデルチェンジが行われる際には再検討してもらうようお願いしておきました。

なお、いつものことですがCE社の対応はとても丁寧で信頼できるものでした。